こんにちは。月森ゆりです。
本日は
カサンドラさんの悩みの中でも深刻な辛さが多い
「怒り」の感情とどう付き合うか?についてお伝えします。
怒らないことで関係性が悪化していませんか?
過去の私も
夫の態度や言動によくイライラしていましたし
わかってもらえない、通じ合えない、話が噛み合わない・・・という
もどかしさや諦めや我慢のストレスをよく感じていました。

心のどこかで「イライラや怒りは良くないこと」という考えもあり
理不尽を感じても
その気持ちを感じないふりをして
スルーてその場を凌ぐのが当たり前でした。
でもそれは
寛容、寛大な自分になったわけではなく
怒りやモヤモヤを無視したり、無理に飲み込み続けていただけ。
いくら平気なふりをしても
自分を騙し続けることはできません。
その証拠に、腹の底で燻っていたその感情が
些細な口喧嘩から
爆発して大惨事に発展し自己嫌悪に陥ることが頻回にあり
悪循環でした。

もしあなたが
「怒り」の感情は円満なパートナーシップにおいて良くないもの
「怒らないこと」が大人としての対応と
考えているならば注意が必要です。
アンガーマネジメントなどを表面的なスキルとしてだけ
使ってしまう方にありがちなのですが
その場しのぎで自分の感情を無視したり
無理やりのスルー力で
怒りを抑え込もうとすると
ストレスがたまるだけではなく
パートナーとの関係性が余計悪化することもあります。
理不尽な状況を放置しない
なぜ関係性の悪化につながるのかというと
当たり前のことですが
相手に本音を伝えなければ
関係性は希薄で表面的なままですし
現状も変わることはありません。
そのような関係性では当然
相手をさけたくなったり
嫌な空気感が流れ、笑顔がなくなり
コミュニケーション自体がが苦痛となってしまいます。
「怒りを我慢している私の気持ちを察して欲しい」
と言いたい気持ちもよくわかりますが
それが苦手なASDさんには
そこを期待しないで
面倒くさがらずに
丁寧に具体的に自分の考えや気持ち
してもらいたいことを言葉にする必要があります。
怒りの手放しの第一歩
相手への「怒り」を小さなことでも感じたら
まずは事実の実況中継をするつもりで
起きている出来事だけを描写してみましょう。
相手がしたこと、言ったこと。
自分がしたこと、言ったこと。
どっちが正しいか?にこだわると
議論したくなるので
正誤の思考は横に置いておきます。
その後に意識を相手へのフォーカスから
自分の気持ち、考えにに向けてみると
一呼吸おけるようになるはずです。
心の声の主語を
「むかつく相手」ではなく
「怒っている自分」にするのです。

その余裕もない時は
一旦その場を離れてタイムアウト(一時停止時間)を
とることがおすすめです。
トイレに行くでも
キッチンで水を飲むでもOK・・・
それによって「相手は敵」「戦闘モード」が
少し緩んで落ち着くことができます。
意識を「怒っている自分」にフォーカスできたら
その怒りの感情を
悪者にせず認めることから始めましょう。
「今私は、○○といわれ✖️✖️と感じ許せない!と思っているんだね」
と優しい気持ちで認めてあげるだけで
一呼吸おけるようになるはずです。
この過程をいれることで自分を受容でき
無理やり怒りを我慢したり
怒りをおさえつけている状況とは違い
ストレスの蓄積にはならず
本音に沿った主体的な行動ができるようになります。
自分が自分の味方として
「怒り」や「悲しみ」やネガティブな感情をキャッチし
言葉にした上で
それを相手に伝えたいのか
スルーするのかを落ち着いて選択しましょう。
「感情的」ではなく「感情」を伝える
伝えたいのであれば
「怒り」をそのまま
感情的に乱暴にぶつけると
それはブーメランのように(もしくは倍になって)
返ってくることはきっと経験済みだと思います。
相手にどう伝えるのが良いかいうと
「感情を感情的にぶつける」のではなく
「怒りの感情を相手に伝わる形で伝える」
ことが必要です。
自分は何に対して、どんな言葉に、どんな態度に
怒りや傷つきや悲しみを感じたのか?を
自分自身がしっかりと言葉にする
そして自分が望んでいることを
行動レベルで具体的に表現していくこと
「お互いを理解し合うために本音を伝えてみよう」と
ほんの少し勇気を出して
素直な感情を言葉にして
伝え方を変えてみるだけで
びっくりするぐらいあっけなく
理解を示してくれることはよくあります。
また素直な自己表現の
コミュニケーションを重ねると
お互いが期待している認識や考え方の違いやズレに対して
「そういう意味だったのね」と
誤解を修正できることもあります。

「そう言ってくれたら理解できるのに」
「そんなふうに伝えてくれたらわかりやすい」
と受け取ってもらえると安心できますから
「察してよ」や
「怒らないように我慢」のストレスは
格段に減っていきます。
使ってはいけない言葉
気をつけて欲しい点は
議論しようとしたり
考え方の違う相手を打ちまかそうとしたり
人格や能力、特性に対して否定的な言葉を使わないことです。
人は人格を否定されたり責められと感じると
反発したくなる生き物ですし
反発されると余計にお互いに攻撃モードに突入してしまいますね・・・
普段から自分自身と対話し
自分の抱えている「怒り」を無視せず
本音を言葉にする練習は
パートナーシップを改善するためには必須です。

それでも
我慢癖が強く相手に振り回されてしまう
本音がなかなか言葉にならないなど
お困りの方は専門家に言語化のサポートをもらうと良いでしょう。